ひとり親等医療費助成制度

その他

母子家庭等が医療機関にかかった際、助成を受けるために使用する医療証があります。
親の医療費・子どもの医療費ともに適用を受けるので、この医療証を持つと、子どもについても、子どもの医療費助成の対象からは外れ、ひとり親医療費助成のほうに統合されます。

この、ひとり親等医療証の取得についても、紆余曲折がありました。
保護命令はすでに発令されており、離婚調停はまだ係属中という状況だったときに、児童手当児童扶養手当か何かの用事で市役所の子ども関係の担当窓口に行った際に、ひとり親医療費助成について案内され、この制度はDV被害者で実質的に母子家庭の場合にも対象となっているので、健康保険の担当課で手続きしてください、と言われました。

そこで健康保険の窓口に行くと、「出来ない」と言われたので、子ども担当課で言われてこちらに来たのですが、と伝えると、「出来ないことが、子ども担当課では出来ると言われてこちらに来る方、よくいらっしゃるんですよねー。」と……。
でも、そのまま追い返されることはなく「ご事情がご事情なだけに・・・」と言って、子ども担当課に内線をかけたり、奥の席にいる上長に聞きに行ったり。上長からあっさり「出来るよ」と回答されて戻って来た担当者さん。「はい。出来ますので、それでは、これに記入していただいて・・・」と、そのまま手続きに進むことが出来ました。

それから3~4ヶ月くらいの間、親である私のほうは一度も病院を受診する機会はなく、子どもは引き続き子ども医療証を使用して受診しており、ひとり親医療証のことはほぼ忘れていました。

そこへ、子ども医療証の更新時期が来たので、必要書類を揃えて健康保険の窓口で更新の手続きをしてください、という旨の通知が届きました。

あれ?そういえば、随分前にひとり親医療証がもらえるとかもらえないとかで、何か書いて出したような気がするが、あれはどうなったんだろう?DVのケースは例外的な取り扱いだから時間がかかるのかな(児童手当の受給もDV被害者のケースは時間がかかると言われたし)?
例年通り子ども医療証の更新をするということは、やっぱりひとり親医療証は無理だったんだろうか?

何が何だかよく分からないながらも、子ども医療証の更新のため指示通り必要事項を記入し、添付書類を揃えて窓口に出しました。
書類を受理し、新しい子ども医療証を発行するために、奥に行って端末を叩いていた担当者が戻って来て言うには、「せっかく子ども医療証の更新を申請いただいたのですが、お子さんは、すでに子ども医療費助成の対象ではないので、更新もありません。手違いで通知を郵送してしまってすみません。」とのこと。はっ?どういうこと?

「ひとり親医療証をまだ送付してなかったですよね?すみません。処理が止まったままになっていました。」

「ダメだったのかな?と思っていたのですが、そうではなかったんですか?」

「そうじゃなかったんです。大丈夫だったんです。ひとり親の医療証を今発行して持ち帰っていただけるようにしますので、もうしばらくお待ちください。」
そう言って、子ども医療証ではなく、今度はひとり親医療証を発行しに再び端末に戻って行きました。こんな目に遭うこともあるのだな、とびっくりしました。

出来上がったひとり親医療証を持って戻って来た担当者によれば、これまで子ども医療証を使って受診済みの分については、何も対応しなくてもいい。(実際、こども医療証を使って受診した場合とひとり親医療証を使った場合とで、助成される額に違いはありません。)

お母さんについては、今日以降の受診分から助成されるので、ひとり親医療助成の対象になって以降これまでに既に受診した分について、本来受けることが出来ていた助成金を、遡及して請求することは出来ない、とのことでした。おかしな話しですね。

ひとり親医療費の助成対象でありながら医療証がなくて助成を受けられなかった期間には、たまたま私は病院に一度も行ってなかったので、幸い実害は発生していませんでした。